東京地域アカデミックネットワークについて 東京大学大型計算機センター これまで、東京大学大型計算機センターでは、主に学術情報ネットワークを利用し て N1 プロトコルによるネットワークサービスを行ってきました。この方式は、各 大学の計算機センター・情報処理センター等の大型機を相互に接続することに成功 しましたが、ホスト−ホスト間の独自のプロトコルであるため、幾つもの制約が指 摘されています。 一方、各大学にインターネットプロトコル( IP )を用いた学内ネットワークが整備 されるにつれ、利用者から IP でのセンター利用を望む声が強くなってきました。 また IP を用いた電子メイルは、世界中の研究者に使われており、先進的な研究の ためには、ネットワークを用いた情報交換が不可欠な時代へと突入しています。 東京大学においても、平成2年度から3ヶ年計画で、東京大学情報ネットワークシ ステム( UTnet )が建設され、既に運用されています。各大学にとって、大型機の 利用だけでなく、近隣の大学と学内ネットワークを相互に接続し、ネットワークを 活用することが急務となってきています。 学術情報センターにおいては、インターネット・バックボーン( SINET )の整備が が行われ、既にある WIDE、TISN 等の広域ネットワークと共に、各地の大学等の研 究機関を相互に接続していきます。 このような状況を踏まえ、東京大学大型計算機センターでは、近隣の大学と当セン ターとを IP で相互に接続し、当センターの大型機やスーパーコンピュータの利用 はもとより、UTnet や近隣の学内ネットワーク相互の情報交換を含め、地域ネット ワークの構築を支援していきます。 東京地域アカデミックネットワークは、他の広域ネットワークとも相互に接続を行 います。東京地域アカデミックネットワークの加入組織は、東京大学、相互に接続 を行う広域ネットワークとの協議および手続きを経て、国内外の広域ネットワーク に接続する研究機関とネットワークで結ばれることになります。 東京地域アカデミックネットワークは、UTnet や他の広域ネットワークと相互に協 調して、研究ネットワークの運用・維持・発展に貢献していきます。