ユビキタス環境を求めて

東海大学総合情報センタ−
所長 井上 靖

第7回Index

かっては、「何時でも何処でも自由に」利用できるコンピュ−タ環境(主に数値計算)が夢であった。学内ではバッチ処理からTSSへ、また校舎(大学)間ではRJEとTSS環境の整備に努めた。 1992年のTRAIN発足以来、今日までの10年間はインタ−ネット環境での情報共有とコミュニケ−ション環境が重要な課題であった。

最近では、携帯電話やモバイル端末の普及に加えて自宅がインタ−ネットに常時接続される状況になってきた。ブロ−ドバンド化の進展は「何時でも何処でも当たり前のように(高速で安価に)」インタ−ネットにアクセスできる環境をもたらした。従来、大学はキャンパス環境の整備に多大な費用と労力を費やしてきた。TRAINの活動に参加した一人として過去を振り返ると共に、学習者や研究者の自宅がブロ−ドバンド化されることによって、場所や時間に拘束されない研究教育環境が実現しつつある。このような機会に今後の大学のあり方について考えてみたい。